» 【コラム】サプリメントについての考え方 | ダンス医学ドットコム

【コラム】サプリメントについての考え方

【コラム】サプリメントについての考え方

コラム

認知症の予防として、最も基本となるのは食生活の改善です。糖尿病や血管の老化から来る動脈硬化の改善には食生活の改善が不可欠です。

血糖値が上がり過ぎる高血糖は、動脈硬化を誘発し、ひいては、認知症のリスクが高まるというわけです。

例えば、地中海食とかは、血糖値を上げすぎず、良質な油とタンパク質を摂る食事内容で、全身の血管をより健康的な状態に保ち、脳への血流が保たれ、認知症になりにくい体質を作ると言われています。

しかし、食品には極く微量にしか含まれていなくて、かつ、私たちの体内では作ることができないにもかかわらず、人の体内組織に必要な必須栄養素もあるわけです。

例えば、必須脂肪酸、微量元素などです。「身体に必須の栄養素や認知機能の保護をサプリメントで最適化する」、というのが、サプリメント摂取の基本理念と言えるでしょう。

消費者としては、これまでの食習慣をわざわざ改めなくても、サプリメントで栄養を補えば大丈夫だ、という
心理が働くかもしれません。数錠のサプリメントを常用することで、自分の好ましくない食習慣が体に及ぼす悪影響を最低限に抑えることができる、と思うかもしれません。

ただ、サプリメントを摂取する際の考え方として、人の生体内で生成できないにもかかわらず、人体に必要な「必須栄養素」なのかどうか、その栄養素をサプリメントで補うということを基本的な判断基準とすることを推奨します。

具体的な例を挙げてみましょう。

まず、ビタミンB12があります。ビタミンB12は、肥沃なオーガニックの土壌に育つ野菜や果物の中に含まれますが、近年のような非オーガニックの土で育てられた植物は、ビタミンB12がかなり欠乏しています。

そこで、ビタミンB12のサプリメントの出番ということになるわけです。

悪性貧血や動脈硬化症、糖尿病や完全ベジタリアンのかた、胃を切除したり、胃粘膜に障害のあるかた、軽度認知障害のかた、妊娠中か授乳中の女性などの場合は、特に、ときどき、ビタミンB12のサプリメントを摂る方が良いでしょう。

それと、ビタミンB群は相互的に働くので、B12, B6, 葉酸(B9)などを複合的に摂るようにすると、リスク回避が見込めます。

次いで、必須アミノ酸です。人の体内で合成できない必須アミノ酸は、ロイシン・イソロイシン・バリン・リジン・トリプトファン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・ヒスチジンと9つあります。

なかでも、「ロイシン」は、筋肉の合成を促す作用があるので至適用量を摂取することが推奨されます。